2008年09月21日
太陽に溶ける海

あれが見つかった 何が? 永遠 太陽と溶けあった 海のことさ
ぼくの不滅の魂よ おまえの誓いを守るがいい 独り身の夜と
燃える昼にはおかまいなしに
従って 世間の評判からも 月並みな方向からも 己を解き放って
気ままに飛んでゆくがいいのだ…
――望みもなければ 復活の祈りもない 学問と忍耐 つまりは
責め苦こそが必定だ
もはや明日はない サテンの燠よ おまえの灼熱こそが
果たすべき務めなのだ
あれが見つかった ・・・何が? ・・・永遠 太陽と溶けあった
海のことさ(ランボー/『ことばの錬金術/地獄の季節』)
ぐぐてみたら、上のような訳が出てきました。
でも、僕は下の訳が好きです。
「見つけたぞ」 「何を?」 「それは太陽に溶ける海」
(アダマ)これ、どがん意味や? (ケン)意味とか考えたら駄目ばい。 「詩」は感じるもんたい。
(村上龍/『69』)
主人公ケンが、優等生でハンサムなアダマにはったりをかますつもりで渡した(それは意味とか
考えたら駄目ばい・・・のくだりに現れていますw)ランボーの詩集。
この一節で、優等生でハンサムなアダマは人生を変えてしまう。
でも確かに、意味なんて考えたら駄目だと思う、僕がこの一説に出会ったのも高校生のとき。
意味なんて考えなかった。
ただ・・・ただ 「見つけたぞ」 「何を?」 「それは太陽に溶ける海」 このフレーズのかっこよさ
に打ちのめされた。
そしてそれは、今も変わらずにいます。
「見つけたぞ」 「何を?」 「それは太陽に溶ける海」
【撮影地】http://slurl.com/secondlife/Naturum%20Island/69/117/21
そして、永遠を見つけた男の死に様、世界で一番かっこ悪くて、かっこいい
死に方のラストシーン
『ゴダール/気狂いピエロ』
(マリアンヌ)見つけた (フェルデイナン)何を (マリアンヌ)永遠を
(フェルデイナン)それは海(マリアンヌ)そして太陽